子どもと作る寝る前のお話:お姫様のお友達は鬼?

子どもと作る寝る前のお話

(今夜は娘の大好きなお姫様と息子の大好きな鬼を組み合わせたお話を作りました。)

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昔むかしのそのまたむかし、大きくてすてきなお城にお姫様が住んでいました。

お姫様はお散歩に出かけました。お庭を歩いていると草むらの中から泣き声が聞こえてきました。お姫様は優しく声をかけました。

「どうしたの?なんで泣いてるの?」

すると、泣いている子も答えてくれました。

「鬼だから泣いてるの」

お姫様は「鬼」という言葉に少し驚きましたが、草むらの影からチラッと見えた姿がとても小さかったので怖くはありませんでした。

「鬼だと泣かないといけないの?」とお姫様は聞きました。

鬼は泣いているばかりでお姫様の声に応えられませんでした。お姫様は小鳥より少し大きいほどの鬼と仲良くなりたいと思いました。

「私、鬼さんと仲良くなりたいの。どうしたらいい?お腹空いてる?一緒にお部屋で遊ぶ?おもちゃもあるし、お外でかけっこするのも楽しいよ。」とお姫様はお友達になりたくて、たくさん話しかけました。

鬼は答えませんでした。ずっと泣いていました。だってたくさん話しかけられたのは初めてだったので、どう答えればいいのか分かりませんでしたから、答えられなくても仕方なかったのです。

お姫様は何も答えないで泣いている鬼のために、おやつとおもちゃを取りに行こうと後ろを向いて歩き始めました。すると鬼はせっかく話しかけてくれたお姫様が行ってしまうと思うと悲しくなり、泣きながら後をついて歩き始めました。

お姫様はびっくりしました。泣いて隠れていた鬼が自分についてきているのですから。それは驚くはずです。びっくりし過ぎたお姫様は足を止めて、小さな鬼を見つめました。見られた鬼もどうしたらいいのかわからなくなって、泣いたまま立って動きませんでした。

お姫様は泣いている鬼を手のひらに乗せました。小さな鬼は嬉しくなって、「二ヒヒ」と声を出し、ほっぺを紫色に染めました。お姫様にはすぐ分かりました。照れていることが。

2人は仲良くなりました。仲良くなるのに時間はかかりませんでした。でも、小さい鬼は泣いています。涙を止めることはできません。それでもお姫様には、泣いていても笑ったり、楽しんでいる鬼の様子が分かりました。

お姫様は鬼の仕事を手伝うことにしました。

「まずは、悪い子どもを探して、寝ない子を脅かして寝かしたり、暴れる子を脅かして静かにさせたり。これが鬼の仕事だよ。僕はあんまり上手じゃないんだけどね。」

小さな鬼がそういうと、お姫様は

「やってみよう」となんだか楽しそうに答えました。

まずは悪い子探しです。なかなか見つかりません。町にも行きました。やっぱり見つかりません。

とうとうお城に戻ってきて、

「私が悪い子になる!」とお姫様は元気に答えました。

鬼はビックリしましたが、なんだか楽しそう。

お姫様は、自分の部屋でまず、大暴れしてみました。人形やおもちゃを沢山投げました。

そこに小さい鬼はルンルンで登場!!泣きながら、「すぐに止めないと、怖い事するぞ〜」と脅してきました。全然怖くはありませんでしたが

「こわ〜い。すぐやめます」とお姫様は怯えたように答えて片付けをしました。

次は、寝ない悪い子になってみたり、ラクガキをする悪い子になってみたり、お姫様はたくさんの悪い子になって楽しみました。

そうして、遊んでいるうちに夜になり、疲れたお姫様も小さな鬼も、ぐっすり眠ってしまいました。小さな鬼はちゃんと泣きながら眠ります。明日も2人楽しく遊べるといいね。

終わり

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