「じつは わたくし、かくかくしかじか でして。どうしたら いいのか わからないのです。」
のっぽさんが いいました。
そこにきた もっとのっぽさんが
「じつは わたくしも、かくかくしかじか でして。どうしたら いいのか わからないのです。」
ふたりの はなしをきいていた ちびちゃんは なんの はなしか まったく わかりませんでした。
「かくかくしかじかって なんのはなし?」ちびちゃんがききました。
『それは かくかくしかじか なんだよ』のっぽさんと もっとのっぽさんは こえをそろえて いいました。
ちびちゃんは もっと わからなく なりました。なので もういいやって おうちに かえりました。
そこに もっとちびちゃんが やってきました。
「ほんとうに かくかくしかじかで こまりましたね」とのっぽさん がいいました
「かくかくしかじかで ほんとうに こまってしまいましたね」ともっとのっぽさん もいいました
もっとちびちゃんは なんのはなしを しているのか わかりませんでした
「なにに こまっているの?」と ふたりに ききました。
『それが かくかくしかじかで』と ふたりは こえを そろえていいました。
かくかくしかじか が なんのことだか わからない もっとちびちゃんは こまってしまいました。もっとちびちゃんは ふたりが こまっていても たすけてあげられないと かえっていきました。
のっぽさんと もっとのっぽさん。ふたりは こまったまま でした。はなしは いっこうに すすみません。ずっと「かくかくしかじか」でこまっているとしか いわないのですから。
「かくかくしかじか なんです。」とのっぽさん
「わたくしも かくかくしかじか なんです。」ともっと のっぽさん
まだまだ かくかくしかじかの はなしは おわりません。はなしは いつまでも いつまでも つづき いつのまにか そとは まっくらに なってしまいました。そのうち あたりはしずかに なっていき、もうみんな ねむっている じかんに なりました。
それでも ふたりのはなしは おわりませんでした。あさがちかづいてきたころ ふたりは ようやく ねむさもげんかいにきました。
ふたりは ねごとなのか はなしているのか
「かくかくしかじか…」とつぶやくながら おたがいの いえに かえっていきました。
つぎのひ ふたりは いつもより おそくおきました。おきたら きのう こまっていたことは すべて わすれていました。 でも ふたりは なにに こまって いたのでしょうか?
ふたりとも ねむたくて ねれなくて こまっていたのでしょうか?ぐっすり ねむれたので つかれもとれて からだも げんきになって こまっていた ことなんて もう、どうでもよくなったのかも しれません。
きょうの のっぽさんと もっとのっぽさんは とても たのしそうです。
ふたりが そとにでると ちびちゃんと もっとちびちゃんにあいました。
「かくかくしかじかは かいけつできたの?」とちびちゃんは ききました。
ちびちゃんも もっとちびちゃんも きになっていたのです。
「もう、わすれちゃいました」とのっぽさん
「ねたら こまっていたことも かいけつしたようです」と もっとのっぽさん。
「かいけつしたなら よかったね」と もっとちびちゃんが いいました。
きょうの ふたりは なんにも こまっていません。なのでふたりは とても げんきです。よるは しっかり ねむること。とても だいじだったんですね。みんなも なにか こまったときは ゆっくり おふとんに はいって しっかりあさまで ねてみるのも いいかもしれませんよ。
おわり
